違う風景が見えてくる時 (カウンセリングで起きてくること)


カウンセリングでの話

カウンセリングでお話しをしてゆく中で
こんな会話が、ご相談者との間で生まれてくることがあります。

○○さんがこれまで見ていると思っていた景色とは、少し違う風景が、もしかすると、そこにはあったのかも知れませんね
・・・たしかに、そうかも知れない

そして、そこから
これまでとは違った思いや行動が
ご相談者の中で少しずつ生まれてくる

・・・そうした事を経験することがあります。

『自分メガネ』のこと

わたしたちは誰もが、目には見えませんが
『自分メガネ』という物をかけています。

そして、その『自分メガネ』を通して
物事や出来事、そして他者を見ています。

見ているとは
つまり感じ認知し、判断等をしています。

たとえば
わたしたちは同じ出来事の場にあっても
文字通り、違うものを見ているものです。

「目撃証言」がどのような認知に基づくか
・・・という国内外の多数の実験が
それを明らかにしています。

そしてこの「違うものを見ている」
・・・ということが
夫婦・カップル・人間関係のスレ違いの
大きな要因になったりします。

『自分メガネ』には
その人ごとに様々な色が付いていますが

わたしたちは、わたしたち自身が
『自分メガネ』という条件の中で生きているために、それを自分自身が客観化することは、困難になります。

| 思い込みというもの |

さらには、わたしたちは
『思い込み』というものを作り上げ
それに囚われることがあります。

たとえば、いったん
「これは、こういうことなんだ」
「そういうことに違いない」という
思い込みに囚われると
他の意味や景色が目に入らなくなります。

このように、『思い込み』の特徴は
一度それが作られると
他の意味や景色が、もう入ってこなくなるところにあります。

ちなみに『思い込み』は
そこに心や感情が関わる度合いが強くなる程
作られやすくなります。

したがって、
人を操作しようとする時には
不安や恐怖を煽る手法がとられます。

霧や雲を払いながら

他のページでも記しているように

カウンセリングでは
自由にお話しいただきながら
そして
ご一緒に整理しながら考えていきます。

『自分メガネ』を取り外すのではなく
(それは誰にとっても不可能なことです)

思い込みや先入見
そして『自分メガネ』による霧や雲を
ご一緒に少しずつ払いながら

考えてゆきます。

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