
燃え尽き状態とうつ(鬱)の関係
| 燃え尽き症候群 |
「燃え尽き状態」
あるいは
「燃え尽き症候群」という言葉を
お聞きになると思います。
人が精神的な燃え尽き状態に陥ると
「症候群」とあるように
様々な非特異的症状が現れてきます。
(ひとくいてき)
そうした症状の中に
うつ(鬱)・・・
専門用語では「抑うつ」症状が
必ず付き添ってきます。
うつ(鬱)とは俗称で
専門的には「抑うつ症状」と云います。
(よくうつ)

| 非特異的症状とは |
「非特異的症状」というのは
次のような意味です。
たとえば風邪の場合には
咳や鼻水・発熱など
複数の症状が現れて来ますが
しかし、咳にしても鼻水にしても
そして発熱も
それぞれの症状自体は
「風邪の時にしか現れない」
というものではありません。
ですので
咳 イコール 風邪
発熱 イコール 風邪、とはなりません。
そうした症状のことを
「非特異的症状」と云います。
燃え尽き状態においても同じで
そのような非特異的症状の中に
うつ(抑うつ症状)が存在します。
燃え尽き症候群の中心に
抑うつ症状が存在します。
関連ページ
▷ うつ(鬱)と抑うつ症状について

| 背後にある心の形 |
カウンセリングから見た時に
燃え尽き状態には
次のような心の形があります。
その人なりに
「こうなっていきたい」
「自分はこうでありたい」
そうした思いや希望を持って
悩んだり苦しんだりしながらも
頑張って来たにもかかわらず
その結果として
虚しさや失望感・
深い疲労感や徒労感などを
癒しがたく抱えるに至った状態。
〝燃え尽き〟の背後には
このような心の姿が存在します。
それ故に、抑うつ症状が
必然として生じることになります。
| 〝意味〟が失われる |
燃え尽きた状態になるにつれて
人は、自分がやっている事に
意味を見出せなくなってゆきます。
人は生きてゆく上で
〝意味〟というものを
どうしても必要とする生き物である。
文学でも哲学でも
昔からそう語られています。
その〝意味〟が失われてゆきます。
しかも、燃え尽きが深くなってゆくと
自分自身の〝存在感覚〟すら
希薄になっていきます。
関連ページ
▷ 身体がノーと言うとき
このように、燃え尽き状態に陥ると
程度の違いはあっても
抑うつ症状が生じることになります。
燃え尽き状態は
メンタルヘルスの関係から、
どうしても視点が
仕事や職場に偏りがちになります。
しかし、家庭生活や学校生活の中でも
当然に起きてくる問題です。
カテゴリー【心と身体】