ストレスからくる様々な症状について
ストレス症状とは
わたしたちは、強いストレスを受けたり、
フラストレーション状態が続いて
心と身体への負荷が大きくなるにつれて、
「ホメオスタシス」と呼ばれる
心身の恒常(こうじょう)性を、維持するために
それらの負荷を
排出する必要に迫られてきます。
これによって生じてくる症状のことを
『ストレス症状』と呼んでいます。
言葉を換えると、それは
心(精神)や身体を守ろうとする
中枢神経(脳と脳に直接繋がった神経)系の働きでもあります。
『医科 生理学展望』丸善出版から
ヒトの体は外界の環境や内部の変化に対して、
常に生理的な機能を正常に保とうとする機構を備えています。
この仕組みを「ホメオスタシス(恒常性維持)」と呼びます。
しかし、
ストレスの負荷が重くなると、
処理する為の「ストレス症状」も強くなり、
心身の不調状態を生み出していきます。
国立精神・神経医療研究センター
「こころ」の状態は
神経系・免疫系・内分泌系を通して身体に影響を及ぼし、種々の病気を発症させる。
また、逆に身体の変化も「こころ」に影響を与える。
現れてくる具体的症状
■ 初期から現われる症状の例
- 目が疲れやすい、肩がこる。
- 朝気持ちよく起きられないことがある。
- 頭がスッキリしない、頭が重い。
- 嗜好品(コーヒー・甘い物・炭酸飲料等)が増える。
- 立ちくらみをしろうになる。
- 夢をよく見るようになった。
- 食後に胃がもたれることが出てくる。
- 歯茎が腫れる。口の中が荒れる。
■ 慢性時に現われやすい症状の例
- なかなか疲れがとれない。
- 何かするとすぐに疲れる。
- お腹が張ったり下痢や便秘がよくある。
- 少しのことでイライラしたり、怒りが湧いてくる。
- 人と会うのが億劫になる。
- 気力がわいてこない。
- 飲酒の量が増えている。
- 最近体重が減った。
- 深夜によく目が覚めたりする。
- 好きな物でも余り食べる気がしない。
| 黄色信号の点滅 |
慢性時に見られる症状では
精神的に重圧を受け
心身の疲労も重なり合って
精神的・身体的に
黄色信号が点滅している状態です。
それはあたかも、
救急車や消防車がもう出払っていて
新たに何処かで事故や火災が起きても
もう対応出来そうにありません。
ストレス放出の三系統
負のストレス・エネルギー放出のために
わたしたちには
三つの系統が与えられています。
従ってストレス症状は
この三つの系統で現れることになります。
その三つとは
○ 精神的なものとして
○ 行動に現わすものとして
○ 身体に現わすものとして
このことを
頭に置いておく必要があります。
それぞれを
精神症状・行動症状・身体症状
と呼んでいます。
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▷▷ ストレスとストレス行動
あせり症候群とは
あせり症候群とは
次のような状態を云います。
■ 小さな問題や出来事を、大問題のよう思い悩んで、精神的に自分を追い詰めていく。
■ 抱えている問題や悩み事を、一気に(ひと思いに)解決しようとして、突発的な飛躍した行動に走る。
あせり症候群は、日常の中でも
しばしば見られるものです。
しかし自分自身では、
そうした精神状態になっていることを
自覚できていません。
わたしたちは、焦った心境になるほど
視野狭窄を起こし
前の一点しか見えなくなるからです。
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