カウンセリングの物語

カウンセリングについての話



ここでは、
カウンセリングを続けてゆく中で、

ご相談者の内側に
生まれて来るかも知れない
ひとつの心の動き

・・・について、触れています。

ただし、
ここで触れている心の動きは

カウンセリングをすれば
どなたにも起きてくる、
というものではなく

話し合っているご相談の中身だとか、
自己理解の深まりによって

当然、違ってくるものです。



| 自分の気持ちに出会う旅 |


これ以上進みたくない、
このままの自分でいたいって思うんです。
・・・・・・・・・・・・
どっちが本当の自分なのか、分からなくなっている。
こうして(カウンセンリグで)考えてゆくことで、楽になるかも知れないし、変わるきっかけになるかも知れない。

そう思う自分もいれば、次の日には、なんだか進みたくない気持ちになったりして、行ったり来たりしている自分がいます。


自分は、本当に良くなりたい、立ち直りたいと思っているんだろうかって考えると、やっぱり心の底では、今のままでいたいと思っているような気がします。
・・・・・・・・・・・・
これ以上、良くなりたくない。

     ●●●

これらの言葉・述懐は、
すべてご相談者の方が

ある時、面談の中で
わたしに語って下さったものです。

読んだ方は
意外に思われるでしょうか?

でも、少しも意外な言葉では
ありません。

     ●●●

こうした気持ちを語って下さった方が

それでカウンセリングを
やめてしまったか、というと

そうでもありません。



もちろん、最初の頃から
こうした気持ちを
語って下さるわけではありません。

面談の期間や回数には
それぞれ違いはあるものの

振り返ってみると、
いずれの場合にも

カウンセリングを続けて来て、
ご自分の中に

これまでとは違う何かが
動き始めつつあるような時に、

上に記してような気持ちを
語ってくださる気がします。


楽になるっていうことが、こうあるべき・こうありたいっていう、自分の理想を諦めること、投げちゃうことのように思えてしまう。
そうすると、すごく虚しくなってしまう。
・・・・・・・・・・・・
◯◯◯のところがなくなったら、わたしらしさがなくなってしまう気がする。そう思うと悲しくなってしまうんです。

そうした気持ちや心境を
語ってくださる方も、いらっしゃいます。

| 大切な木の芽の時期に |


こうした気持ち・こうした時期は

あたかも、
そこまで来ている春の季節のために
木の芽が芽吹くのと同じ様に

とても自然なこと・
とても自然な気持ちだと
思っています。



それは、
ご自分の内側で・その人の中で

大切な〝なにか〟が育まれている時です。

卵を抱いている鳥は
じっと動かなくなるものです。

     ●●●

故・下坂幸三氏は、
このように語っています。

症状が良くなってくると、だんだん患者さんは、それをためらうようになります。なかなかそれ以上進まない時期が来るようになります。

フロイトはそれでいいんだと言いました。
無理に治そうとしなくていいよ。

症状を温存しながら、気持ちのありようを、少しずつ消化していくことが大事だよ、と 。
下坂幸三 精神科医・心理療法家


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