

『森のこかげ』を開設し
独立した専門のカウンセリングルームとして
二十年近くカウンセリングを続けてきました。
開設するにあたって考えたことは
組織の方針だとか雇用先との関係に
左右されることなく
ご相談者との〝カウンセリング関係〟を
大切にしていきたいということでした。
なにより、『臨床(りんしょう)』を大事にたいと、思いました。
この二十年間は、そうした二十年でした。

意外で驚いたこと
カウンセリングに打ち込むようになって意外で驚いたのは
会社勤めの経験が、これほど役立つとは思わなかったことです。
会社イコール組織の中で働いていた時の
大小さまざまな自らの経験。
それだけでなく
その時に、身の回りで見聞したさまざまな事柄が、
カウンセリングのご相談に
これほど生かされるとは、想像していませんでした。

ご一緒に考えていくために
なんとかしたい、このままではいけない
・・・そう思っているはずなのに
なぜか同じことが繰り返されていく。
あるいは
悪循環に落ち込んでしまう、としたら
とても残念なことですし、
こころ的にも苦しくなることがあります。
自己価値観をひどく下げてしまうことにも、
つながるかも知れません。
どのような場合であっても
カウンセリングでは
頭の中に既に出来上がっているものを
一旦 (いったん)横に置いて
ご一緒に整理しながら、改めて考えてゆくことが
とても大切になります。
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【ご相談者の手記】はこちら

整理や理解の深さに応じて
わたしの臨床経験から申し上げると
整理や理解の深さに応じて、自ずから
それはどういうことなのか・・・
どんな意味があるのか・・・
あるいは
何ができるか
どうしたらいいか、が見えて来るものです。
ご一緒に・・・
白いキャンバスに
言葉で、もう一度絵を描き直してみること。
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違う風景が見えてくる時
カウンセリングでお話しをする意味

カウンセリング・臨床の世界
臨床(りんしょう)とは
聞き慣れない言葉かもしれません。
たとえば
下坂幸三 (しもさか・こうぞう)氏は
次のような言葉を残しています。
下坂幸三 精神科医・心理療法
カウンセリングに志す者なら青年・壮年期には一日七〜八時間、臨床に打ち込める時間が持てたら、幸せです。職人やスポーツ選手の世界では、天賦の才に加えて、とことん修練を重ねた者が名人と呼ばれるようになる。臨床の世界とて例外ではないでしょう。
難しい例も敬遠しないで多数例の経験を積まなくては、いつまでたっても、腕の立つ心理療法の職人にはなれないと、信じます。
カウンセリングとは臨床行為で
カウンセラーも臨床家 (職人) と呼ばれる者に属しています。
故・中井久夫(ひさお)氏は
ある本の中で、こう述べています。
わたしは、医学では臨床を大事にしたいと、思うようになりました。
学者ではなく職人でよいではしないかと思いました。
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カウンセラーとしての仕事
カウンセリングとはどのような仕事か
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