カウンセリングルームとしての姿勢
『カウンセリング森のこかげ』は
品川区・大井町に相談室を設け、
専門のカウンセリングルームとして、続けてきました。
開設を決めたときに考えたことは、
組織の方針だとか
雇用先との関係に影響されることなく、
ご相談者との〝カウンセリング関係〟を大切にしていきたい、
ということでした。
そうした思いで開設したカウンセリングルームです。
「森のこかげ」という名前
『森のこかげ』という名前について
時々質問を受けることがあります。
いまから20年以上前は
「○○心理相談室」「○○心の相談室」系の名前がとても多く、
もう少し違う名前にしたいと思いました。
なにも〝色のついていない〟
清潔感のある名前がいい、と思いました。
そして心が静かに一息つける、
そんな場所を表す名前にしたいと思いました。
そこで浮かんできたのが
『森のこかげ』でした。
カウンセリング :
臨床(りんしょう)の世界
開設時に考えたことは
「カウンセリング関係を大切にしていきたい」ということと、
もうひとつには、なによりも
『臨床』を大事にしたい、でした。
臨床としてのカウンセリングを
深く重ねてくるのでなければ、
話しをしたり、
言葉のやり取り(対話)をしているだけに見えて、
そこでどのような意識が流れ、
どのような心の体験となって、
どのようなものが生まれてくるか・・・
本当のことは分からないからです。

職人(臨床家)としてのカウンセラー
多くの人々から尊敬された中井久夫氏が
次のように書かれています。
わたしは医学の中では臨床を大事にしたい、という気持ちが強くなりました。
学者ではなく職人でよいではないかと、思いました。
中井久夫 精神科医
わたしは医師ではありませんが
カウンセリングも医療の世界も
「臨床」という面では
深く共通し合うものがあるように思います。
たとえば
下坂幸三 (しもさか・こうぞう)氏は
次のような言葉を残しています。
カウンセリングに志す者なら青年・壮年期には一日七〜八時間、臨床に打ち込める時間が持てたら、幸せです。
職人やスポーツ選手の世界では、天賦の才に加えて、とことん修練を重ねた者が名人と呼ばれるようになる。
臨床の世界とて例外ではないでしょう。
難しい例も敬遠しないで多数例の経験を積まなくては、いつまでたっても、腕の立つ心理療法の職人にはなれないと、信じます。
下坂 幸三 精神科医•心理療法
このように、
カウンセリングとは臨床の営みであり、
カウンセラーも臨床家 (職人) のひとりに属しています。
そして、森のこかげにとって
ご一緒に考えてゆく場が、臨床の場になります。
わたしの臨床経験から申し上げると
整理の深さに応じて、
それはどういうことか・・・
どんな意味があるのか・・・
あるいは
何ができるか、どうしたらいいか、が
自然に見えて来るように思います。
白いキャンバスに、言葉で
ご一緒に絵を描き直してみること・・・。

ご一緒に考えていけたら幸いです。
カテゴリー【カウンセリング案内】
□□ その他の記事もどうぞ □□
ご相談者の方の体験手記・目次