
ここでは
カウンセラーとしての深い経験を通して
〝変わってゆく〟ということのあり方を
お伝えしています。
お読みいただけると、幸いです。

変わるって、どういうこと?
カウンセリングをおこなっていると
時々、次のような訴えを
お聴きする機会があります。
自分を変えたくて、自己啓発やメンタル関係の本を読んだり、ネットを参考にしたりして、自分でいろいろやってみたけど行き詰まってしまった。
もちろん〝変えたい〟とする中身は
お一人ごとに違うものです。
しかし興味深いことに
わたしがカウンセリングを通して
実際に経験する〝変わってゆく〟あり方というものは、深く共通したものがあります。
それを語ってみたいと思います。
お付き合い下さい。

ご相談者に教えられて
カウンセンリグを行なうようになって
間もなくの頃のことです。
ある女性のご相談者が
こんな話をされた時があります。
面談を続けてきて、最後の頃です。
自分が変わる時には、きっと厚い雲を突き抜けて、目の前にパッと青い空が広がるような、解放されるような感じになるんだろうなって、カウンセンリグを始める前には考えていたけど、そういうものではないんだなって、思うようになりました。
とても楽になった感じがあります。でもこんな楽でいいのかなって、まだ思うときがあるんです。
このお話が
いまもわたしの心に強く残っています。
関連ページ
自分で乗り越えようとしてきて
(体験手記)
たとえて云うと・・・
その後も、ご相談の中身だとか
面談回数の違いはあっても
幾人かの方から
やはり同じような内容のお話を
お聞きする経験をしました。
そうした経験を踏まえた上で
わたしは次のように申し上げるように、なりました。
「変わるっていうのは、たとえて云うと〝当たり前〟に、なることかも知れませんね」
【 追記・・24/2】
最近も次のような述懐を
お聞きする機会がありました。
5回目の面談でした。

もし、ずっと悩んで来たことが気にならなくなって、変わることができたら、生まれ変わったようにパ〜ッと明るい気持ちになるのかな、って思っていたけど・・・変わるっていうのは、ネットで云われているのとは違うんですね。
何かあるといつも考えていたことなのに、最近では殆ど思い出さなくなったのが不思議です。

ひとつの旅のように
もちろん
どのカウンセリングのプロセスにも
ひとつの旅に似た道行きがあります。
たとえば「青森市」まで行くとして
青森県内だとか
秋田・山形から出発する人もいれば
仙台や長野、大阪から出発する人も
いらっしゃるかも知れません。
それぞれに、ひとつの〝旅〟があります。
関連ページ
カウンセリングで生まれる心の変化

〝自然に変わってゆく〟形で
カール・ロジャースの
『クライアント中心療法(岩崎学術出版)』という本を読んでいた時です。
カール・ロジャースは
カウンセリングでは神様的な人物です。
その本の中に
上で記したことと
ちょうど同じようなことが語られている個所を発見して、
少し驚いた経験をしました。
それはロジャースが論じている部分ではありません。
三十代後半のクライエントの女性が
カウンセリングを終えた三ヶ月後に
自らの体験を振り返える文章の中に
発見したものです。
面談は、計8回をもって終えています。
彼女はこう書いています。

多少落胆していたのは、改善への兆しが自分では見えてこなかったことです。
わたしは、変わるというのは「ああそうか !! 」の連続で、心に刻み込まれるようなものだと、期待していたのです。そのため、まったく自然な形で自分に生じていた変化を、最近まで気づかずにいました。
余りお喋りではなくなって、とても楽になり、大勢の中で目立とうとする傾向もなくなりました。そんなふうに変わってきたことを、ちょっぴり寂しく感じられるくらいです。自分がこんなにも変わりつつあることに突然気づき、とてもいい気分でした。
そして以前までのように自分のことを過度に意識することなく、人に対して関心を向けられるようになりました。
面談は8回で終えていますが
でも、彼女も〝旅〟をしていたことが
よく分かります。
関連ページ
〝大問題〟からではなく
カテゴリー【こころの物語】
