生きづらさとフラッシュバック


生きづらさに関わるフラッシュバック

| はじめに |

自分がダメだからそうなるんだと思ってた。

ずっと悩んできたこと
あるいは、辛く感じてきたことが

フラッシュバックによるもの、と分かって

上のようにおしゃる方は
少なくありません。

養老孟司氏が、あるところで
次のように語っています。

トラウマってことがありまして、トラウマは良くないことになってます。
ただ私は、自分でもトラウマを体験してますけど、良くないものと一言では云えない、と思っています。
それを克服することで、いろんなことが見えてくるからです。
養老孟司

関連ページ
▷▷ 心のフラッシュバックとは

 

感情(情動)だけが反復想起

カウンセリングの場で出会う
フラッシュバック(FB)の多くは

感情(情動)だけが反復想起される形のため

フラッシュバック(FB)が起きている、とは
自分自身でも気がつきません。

情動とは、感情のより激しいものを云います。

しかも、トリガーとなるものも
   (FBのきっかけ)

他人や相手から見ると
〝些細なこと〟が多いかも知れません。

        

こんなこともありました。

夫婦関係のご相談でいらした女性が
ご主人との間で起きたトラブルの話しをされ

お話をうかがっていて
もしかするとですが、その時ご主人には、フラッシュバックが起きているのかも知れませんね

そう申し上げたことをきっかけに
ご主人が面談にいらした事があります。

また別のケースでは
心のフラッシュバック』をお読みになり

あの人が、こういう時に、いつも○○の様になるのは、フラッシュバックではないかと思うんです

そうご相談にお見えの方もいます。

    

人生への影響の違い

フラッシュバック自体は
ごく軽微な反応のものを含めると
実は、多くの人に存在すると思います。

わたしたちは、幾つもの傷つき体験を経て
生きているからです。

しかも、フラッシュバックの「人生に与える影響の違い」というものが存在します。

フラッシュバックがどのような反応を
自分自身にもたらすか。

加えて、フラッシュバックが
どのような状況や場面で起きてくるか
ということで
影響の大きさがひどく異なってるからです。

たとえば、仕事の場で遭遇するようなもの。
あるいは
対人関係で生じるようなもの。

そうした場合では
発生の頻度が少ない場合であっても

ひとつのフラッシュバックが
自分自身に与える影響は
大きなものになるかも知れません。

たとえば、人との親しい関係づくりを
避けるようになる場合もあります。

あるいは
職場で起こるフラッシュバックのために
(もちろんご本人は
 フラッシュバックとは分かりません)

転職を繰り返す、という場合があります。

更には、人間関係といっても

仕事関係・知り合い関係など
一般的な人との関係では
ほとんど遭遇することはないけれど

とても親密な関係・・・

たとえば
恋人関係とか夫婦関係になると生じてくる
・・・というケースがあります。

そんな事くらいでどうして!?」と
関係が壊れるきっかけになるケースも
見てきています。


このように
ひと言でフラッシュバックと云っても
人生への負荷は違ってきます。

カウンセリングの経験から申し上げると

それがフラッシュバックであると
知ることが
とても大切になります。

「心のフラッシュバックとは」
にも記しましたが

ある女性のご相談者が
ご自分が悩んできたものが
フラッシュバックであると分かって

そういう時には皆んな、自分と同じようになるんだと思ってた。でも他の人たちは、それを表に出さずに普通に振る舞えてる。わたしはそれが出来ずに混乱したり泣き出したりして、周りの人に迷惑をかけてしまう。
だから自分はダメで劣っている、と思って来たんです。

そうおっしゃったことがあります。

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