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導入文
この記事は、
カウンセリングの臨床を続けてくる中で
見えてきたもの、分かってきたことを
多くの方たちと共有できたら・・・
という気持ちから、記したものです。
「小さな気づき」は
道端に咲く小さな草花にたとえられます。

カウンセリングでの変化 : 〝小さな気づき〟がもたらすもの
カウンセリングのことでよく云われる
「変化・変容」とは、
小さな気づきの積み重ねによって生まれてくるものです。

小さな気づきと小さな変化
「小さな気づきの積み重ね」によって生まれる、とは
次のような意味です。
カウンセリングで得られた小さな気づきが
自分では意識されないような
小さな変化を内面に促し、
その積み重ねによって
カウンセリングの「変化」と
一般に云われているものに至ることになります。
つまり、突然「大きな気づき」が訪れて、
それによって「劇的な変化」が生じる
・・・というものではありません。
道端に咲く小さな草花
道端に咲く小さな草花が
誰の目にも触れずにいるように
自分の足元で生まれていた、小さな気づきによる小さな変化を
多くの場合、わたしたちは気づかずにいます。
もともと「変化」というものは
本当は自分自身では気づかない・意識できない性質のものです。
何故なら、ひとつには
変わった時には、もうそれが自分の「あたりまえ」になっているからです。

ご相談者との対話 : 気づくことが変わること
ですので、時折ですが
ご相談者との間で、このようなやり取りが、交わされることがあります。
ご相談者
わたしは本当に変わっていけるんでしょうか?
その時、このように申し上げました。
「○○さんは、ご自分では気づかないでしょうが、もうすでに何かが変わっているはずですよ。
たとえば今日にしても、さっきこの部屋に入っていらした時とは、もう何かが変わっている」
「何故かというと、○○さんはお話しをしている中で(あることに)気づかれた」
「その気づき自体は小さな事柄かも知れません。
でも、その気づきが自分にとって確かに〝腑に落ちる〟ものであるなら、その気づきによって、わたしたちは、もう気づく前の自分とは、なにかが違ってしまうのです」
「気づきとは、そういうものです。
気づいてしまったら、もう気づく前には戻れなくなるのです」

よくある質問(FAQ)
Q1: カウンセリングではよく〝気づき〟ということを言いますが、気づきとは、どういものですか?
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A : カウンセリングでいう「気づき」とは、「そうか・・・」「そうなんだ・・・」という腑に落ちる実感を伴った直観的認識のことで、たんなる知識の上書きではなく、心の視界を広げてくれる作用を持つもの、をいいます。
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