
いろいろ書いてますが専門はなんですか?

このようなご質問を
時々いただくことがあります。
こうしたご質問の背景には
「カウンセリング」という言葉が
様々な場で使われるようになっている
・・・そうした事があると思います。
たとえば、
美容やエステ関係・ウエディング業界
スポーツや健康業界をはじめとして、
いろいろな所で
カウンセリングという言葉が使われます。
しかも、一般の方たちにとっては
そちらのほうが身近なので、
知らず識らずのうちに
「カウンセンリグというものは
問題別・専門別で行なうもの」
というイメージを
持つようになるかも知れません。

| 名称だけが同じ |
たとえば、故・下坂幸三氏は
次のような言葉を残しています。
心理療法(カウンセリングと同じ意味)に志す者なら、青年期・壮年期には一日七〜八時間、臨床に打ち込める時間を持てたら幸せです。
職人やスポーツ選手の世界では、天賦の才に加えて、とことん修練を重ねた者が名人と呼ばれるようになる。
心理療法の世界とて例外ではないでしょう。
難しい例も敬遠しないで、多数例の経験を積まなくては、いつまでたっても、腕の立つ心理療法の職人には、なれないと信じます。
下坂幸三 精神科医/心理療法家
下坂幸三氏の言葉で分かるように
他の業界等でカウンセリングの名で行なわれているものと
元々の本来のカウンセリング・・・
つまり100年以上にわたって、西洋文化の中で培われてきた本来のカウンセリングとは、
名称は同じでも
中身は関係がありません。

| 個々の事情によるもの |
その一方で、
カウンセラーやカウンセリング施設が
ご相談内容を特定し
限定している場合も、あると思います。
○○○専門、などのように。
しかし、それは
個々の理由や事情によるものです。

カウンセリングという仕事は
何かの組織の中で働いていようと、
個人で行なっていようと
あくまでも「個人の仕事」であるため、
看板に掲げる「○○療法」の違いよりも、
カウンセラー個々による違いの方が
むしろ、より本質的だと思います。