ご質問にお答えして[1]

いろいろ書いてますが専門はなんですか?

このようなご質問を
時々いただくことがあります。

こうしたご質問の背景には
近年になって
(顕著には2000年以降から)
「カウンセリング」という言葉が
様々な場で用いられるようになった

・・・そうした現実があると思います。

たとえば、
美容やエステ関係・ウエディング業界
スポーツや健康業界をはじめとして
いろいろな業界で
カウンセリングという言葉が使われます。

しかも、多くの人たちにとっては
そちらのほうが身近なので
知らず知らずのうちに

カウンセリングというものは、専門別・分野別で行なうもの
・・・という先入観を
持つようになるかも知れません。

ちなみに、
戦後アメリカから日本にカウンセリングを導入した人の話を、聞いたことがあります。

カウンセリングという言葉が、まさかこんな風に使われるようになるとは思ってもなかったので、当時は名称独占の事なんて考えたこともなかった。

そう話されていました。

   

名称だけがおなじ

たとえば、故・下坂幸三氏は
次のような言葉を残しています。

カウンセリングに志す者なら、青年期・壮年期には一日七〜八時間、臨床に打ち込める時間を持てたら幸せです。
職人やスポーツ選手の世界では、天賦の才に加えて、とことん修練を重ねた者が名人と呼ばれるようになる。臨床の世界とて例外ではないでしょう。
難しい例も敬遠しないで、多数例の経験を積まなくては、いつまでたっても、腕の立つ心理療法の職人にはなれない、と信じます。

下坂幸三 精神科医/心理療法家

下坂幸三氏の言葉で分かるように
他の業界で行なわれているものと
元々の本来のカウンセリング・・・

100年以上にわたって主に西洋文化の中で
培われてきた本来のカウンセリングとは

名称は同じでも
中身は関係がありません。

本来のカウンセリングとは
「サイコセラピー」とされるものの
中心を成す存在です。

ちなみに、心理療法という言葉は
このサイコセラピーを日本語に訳したもので
精神療法という言葉も同じです。

医者は何故か精神療法という語を好みます。

| 心という意味 |

サイコセラピーの「サイコ」とは

誤解されてるような
異常心理などという意味ではなく
ギリシャ語で「心」という意味。

サイコセラピーの古くの原義は
「心をもって心をケア・治療する」こと。
つまり、薬とか何かの道具を使って
おこなうものではない

・・・という意味です。

| 個々の都合や事情 |

その一方で、
カウンセラーやカウンセリング施設が
ご相談内容を特定し
限定している場合もあると思います。

○○○専門、などのように。

しかし、それは
個々の理由や事情によるものです。

関連ページ
▷▷ カウンセラーとしての仕事

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