カウンセリングを経験された方の手記です。
大森俊明さん(仮名・44歳)
人に言われるまで
自分がおかしな事をしているという意識はありませんでした。
以前から、街の中を歩いていて
特に人混みの中などで
急に不安になって
後ろを何度も振り返っしまう時がありました。
誰か、後ろから付けて来るような・・・
追いかけられてるような・・・
そんな不安に襲われて、何度も振り返ってしまうのです。
仕事からの帰り、自宅近くの誰もいない道で
急に不安になって
後ろを振り返り振り返り、帰るようなこともありました。
あるとき、結婚したばかりの妻にも指摘され
気になった私は、迷った末に
知り合いだった萩原さんに相談したのです。
その頃、職場でも責任を持たされて
急に風当たりが厳しくなり
生来器用でない私は
プレッシャーになっていたと思います。
「一度だけなら」と言われ、カウンセリングを受けることになりました。
「それは、どんな気持ちからですか」とか
「いま話を聴いていて、○○のような感じを持ったのですが・・・どうでしょう?」
などと問われて
最初は戸惑いましたが
やがて、こんなにいろいろなものが自分の心の中に眠っていたなんて、と自分でも驚きました。
小学生の頃の母に叱られたこと・・・
母の言うことを聞かずに
お腹を痛くして学校を休んだこと・・・
あるいは、父とのこと・・・
そして、昔勤めていた会社で
厳しい上司から痛めつけられた記憶が、浮き上がってきました。
不器用で、気の弱い私は
性格的にその上司と合わず、かなり辛い思いをしていました。
あのカウンセリング以来、気がつくと
後ろを振り返るようなクセは消えていました。