ご相談者の手記(佐田美香子さん・仮名)

カウンセリングを経験された方の体験手記です。

佐田美香子さん(仮名・41歳)

カウンセリングを経験して感じたもの、ということで書いてみたいと思います。

私は二人の子どもの母親ですが、子どもが二人とも、不登校になりました。
いまから振り返ると、「お母さんの生き方はそれでいいの?」という、子どもの叫びだったような気がしています。



私は近所の人に勧められて、初めてカウンセリングという所へ伺いました。

それまでも、不登校に関係するグループだとか、いろいろな所に参加していましたが、
カウンセリングに行ってみて、私なりに何か感じるものがあったのかも知れません。
続けてみることにしました。

月一度か二度くらい通いながら、考えたことだとか、気づいたこと、思い付いたことを先生に話していくのですが、

そうしているうちに、段々と
「私って、こんなところがあったのかしら」「もしかすると、こんな気持ちでいたのかも」などと、
自分というものが、見えて来るような気がしました。



私の母は、厳しい両親に育てられた人でした。
そして結婚してからはキツイ性格の姑の下で、嫁として抑えつけられるような生活をしていました。

母の人生を考えると、母は「自分をしていなかった」。それは私と重なります。
だから「母はかわいそう」という気持ちが、いつも私の中にあったのです。

父は事情があって、家族から引き離され、乳母によって育てられた人でした。

両親は二人とも、家庭の温かさというものを、知らずに育ったのではないか、と思います。



私は人からよく、「あたたかい人、やさしい人」と言われていたのですが、本当のあたたかさというものを、知りませんでした。

でも最近、少しだけ分って来たような気がします。

私は疎外感がとても強くて、いつも孤独でした。

中学生のときに、星の観察で夜空を見上げるのですが、夜空の真っ暗な広がりが怖くて、見ていられなかったのです。

でもそれが、二・三日前でしたか、下の子どもと二人で、夜空を見上げた時に、少しも怖いと思いませんでした。

自分がとっても変わってきたんだな、と思います。



母親と子どもは、なにか表と裏の関係のような気がします。

子どもは、お母さんはもう大丈夫だな、と分って、外の世界を求めて、動き出したのではないでしょうか。

これからは、言葉や形ではなく、なんとなく伝わってくる気持ちを、大切にしたいと思っています。


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