スポーツカウンセリング:「本番で実力を出せない・ミスから立ち直れない」とき

カウンセリング

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スポーツカウンセリングについて

この記事では、
選手やアスリートが
本番で持てる力を発揮するための心理的な条件。
そして
スポーツカウンセリングの大切な意味を
お伝えしています。

試合や競技で
自分の力を発揮できずに悩んだり
悔しい思いをしている方

けっして少なくありません。

たとえば、
試合や競技の本番になると
練習で出来ていたことが、できなくなる。

大きなミスをしてから
自分を取り戻せずに、同じ失敗を繰り返している。

スポーツ競技では、技術や体力だけでなく
心の状態が大きく影響します

「メンタル」という語が
特にスポーツ分野では使われますが、
この記事では
もっと深く広い意味として「心」という語を、用いています。

メンタルトレーニングとは違う
カウンセリングの意味が、そこにあります。

本番で力を発揮するための心理的条件

選手やアスリートのメンタルサポートとして、
コーチングだとか認知再構成法、NLPなどは
すでによく知られています。

しかし、選手がその持てる能力を
十分に発揮するための心理的条件
というものは、余り知られていません。

選手やアスリートが持てる力を十分に発揮するには、心理的な面から見ると
次のいずれかが必要と、言われています。

ひとつには・・・
コーチから
無条件の愛(献身や関わり)を感じ、
そして選手自身も
コーチに対して全幅の信頼を寄せ
コーチの「無条件の愛と期待」に応えたいと、強く願っているとき。

もうひとつは・・・
他人や相手がどうであろうと、
自分自身を信じるという気持ちで、
意識と身体とが一つになっているとき

アスリートが
自分の記録を伸ばすようなパフォーマンスを発揮するには、心理的には
このいずれかが必要になります。

逆に言えば、
人に賞賛されたい、
相手に勝ちたい ・ ・ ・ ・
そうした「人に認められたい」という感情が
動機の前面に強く出てしまう場合には
筋肉や身体に過度な緊張を生じて、
結局は、持てる力を発揮することはできません。

カウンセリングが持つ大切な意味とは

こうして考えるとき、
カウンセリングというものが
とても重要な意味を持つことがわかります。

なぜなら
上に書いたようなコーチ - 選手関係は
望んで手に入れられるものではありません。

むしろ現実は、
コーチや指導者との関係に悩んだり、
傷つけられている現実があります

であれば、
「他人や相手がどうであろうと自分を信じる」という、自己信頼心が必要になります。

コーチングやメンタルトレーニングでは
サポートできないものです。

心身医療とスポーツという違いはありますが、河野友信(こうの とものぶ)氏が次のように語ります。

時代状況を反映してストレス関連の病態が増加していますが、治療は必ずしもうまくいっているとは言えません。
臨床経験があれば容易に理解できることですが、
マニュアル的な治療では、個別的で複雑系である人間の内面には届かないことが多いからです。

河野友信 心身医学

単なるメンタル・トレーニングではない
個人個人に適したカウンセリング的な支援が、必要とされる理由です。

大学のケースが教える心の支援の大切さ

さらには、
ある国立大学でのケースですが、
入学してきた体育系・スポーツ系の学生の心理テストをおこなうと、
その六割に、すでに「抑うつ傾向」が見られると、大学の教員の方からお聞きしました。

競技生活を通じて
傷つき体験を繰り返すことで
すでに抑うつ的になっている

元気でハツラツしているのは二割くらい。

不思議なことに
この割合は毎年変わらないそうです。

実際に、引退したりスポーツから離れた後、
抑うつ状態に陥ったり、
過食嘔吐や摂食障害、嗜癖行動などに陥っていく方たちの話も、お聞きしています。

こうしたことを考えてみても
一部のエリート選手だけでなく、
ひとり一人の選手の心を視野に入れたサボートが
とても大切になるのではないでしょうか。

スポーツカウンセリングについて : ご相談例を添えて

カウンセリングでは
自由にお話しいただきながら、
ご一緒に問題を整理しつつ、
解決の糸口をみつけてゆきます。

スポーツカウンセリングの主なご相談内容です。

  • 競技(本番)で力が発揮できない。
  • 試合で大きな失敗・ミスをしてから立ち直れずにいる。
  • なぜか同じ負けパターンを繰り返してしまう。
  • メンタルトレーニングを試したが、良い結果につながらない。

わたしの経験から申し上げると、
改善・解決するためにいろいろな事を試したけれど、結果につながらない
という場合には 特に、
カウンセリングで考えてゆくことが
重要になるように思います。

現役の方ばかりではなく
引退し競技から離れた方が、
選手時代に抱えていらした〝心のわだかまり〟を整理し解決するため
ご相談にお越しになります。

ご相談者の方からいただいたメールを
掲載のご了解を得て、
ここに添えたいと思います。
(原文のまま)

趣味で行なっているバレーボールの試合で、かなりきつい失敗をしてしまい、それ以来今まで出来ていたプレーもできなくなってしまいました。
なんとかしたくて一人でもがいてますが、毎回失敗を繰り返してますます傷つく、という悪循環です。
そちらで心の立て直しをしたいと思っています。


ご報告ですが、全日本(モータースポーツ)第●戦で、今季初の入賞(6位)を果たすことができました。
カウンセリングの後も、自分なりに何が焦りを生んでしまっていたのか、色々と考えてみて、スタートラインに並んだところ、思った以上に冷静に、一つ一つのコーナーを攻めきることができ、
これには本当に驚いていまして(なんせ14戦連続で入賞をのがしていたので)。
そのキッカケをいただいたこと、本当にあり難く思っています。


北口榛花 選手の場合: ひとつの選手・コーチ関係

最後に、とても稀なケースとして、
ひとつの理想的な選手・コーチ関係を
取り上げたいと思います。

北口榛花(はるか)選手
シェケラック・コーチの関係です。

北口選手はご存じのように
パリ五輪のやり投げ金メダリストです。

北口選手とシェケラック コーチ/理想的な選手・コーチ関係

北口選手は大学入学後に
師事していたコーチが退任して、それからずっと一人で競技を行っていました。

GROWINGの記事から
「すぐに名刺を交換して、日本に帰ってきてからメールを送りまくって(笑)、まずは1か月間、チェコで一緒に練習させていただきました」そう北口選手が語ります。
下半身の使い方の改善。どのコーチにも指摘される課題だったが、それまでは「求められることが難しくて、私の足ではそんなことはできない」と、北口選手は苦しんでいた。
シェケラック・コーチ(チェコ)がそれまでの指導と違ったのは、「できないと言ったら、少しレベルを下げて教えてくれました」と。北口選手に寄り添い、導いてくれた点だ。
結果はすぐに実を結んだ。1年に2度も日本記録を打ち立てた。


日本陸上競技連盟の記事から
(北口選手はシェケラック・コーチをこう語ります)長い移動もたくさんして日本に来てくれたりすることも、チェコに家族もいながら、教えている子もいながら、私のためだけにそういう行動をとるのは、なかなかできないことだと思うので、すごく感謝しています。
(世界選手権が行われる)ブダペストは、コーチの計算ではチェコから近くだといって、車で来る気でいるみたい。600kmもあるに(笑)。

コーチと意見をぶつけ合い
ケンカすることもある、
というふうに語っています。

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