スポーツ関連のカウンセリング
| はじめに |
森のこかげには
スポーツ関係のご相談でお越しの方も
いらっしゃいます。
スポーツ選手やアスリートのメンタルトレーニングとして、イメージトレーニングやコーチングは既によく知られています。
その二つ以外にも
ご存知のようにメソッドは多数存在します。
しかし選手が、競技や試合で
自身が持っている能力や実力を、十分に発揮するための心理的条件というものは、よく知られていません。
選手が自分の持てる力を十分に発揮するためには、心理的に、次のいずれかが必要になります。
心理的な条件とは
ひとつは
コーチから「無条件の愛」を感じ
そして選手自身も
コーチに対して「全幅の信頼」を寄せ
コーチの「無条件の愛と期待」に応えたい、と強く願っているとき。
もうひとつは、他人や相手がどうであろうと
自己に集中し、自分自身を信じる
という気持ちになっているとき。
選手が自分の持てる能力を十分に発揮するようなパフォーマンスのためには、心理的な面でいうと、この二つのいずれかにある時・・・
そう云われています。
逆に云えば、人に賞賛されたい
相手に勝ちたい・失敗したくない・・・
そうした
「人に認められたい」という感情が
動機の前面に出ている場合には
筋肉や身体に過度な緊張を生じ、
結局は、望むようなパフォーマンスを発揮することは出来ません。
こうして考えるとき
カウンセリングというものが、不可欠なことが分かります。
何故なら、上に書いたような理想的なコーチ-選手関係は、誰もが望んで手に入れられるものではありません。
むしろ現実は
コーチや指導者との関係に悩んだり
傷つけられていることが多いからです。
であれば、
「他人や相手がどうであろうと、自分を信じる」という自己関係が、とても大切なものになります。
単なるメンタル・トレーニングではない
カウンセリング的な支援が必要とされます。
| ある国立大学でのケース |
ちなみに、ある国立大学の例ですが
入学してきた体育系・スポーツ系の学生の心理テストをおこなうと、その六割に、すでに「抑うつ傾向」が見られる、と云います。
競技生活を通じて
傷つき体験を繰り返すことで
すでに抑うつ的になっている。
元気でハツラツしているのは二割くらい。
不思議なことに
この割合は毎年変わらないそうです。
こうしたこと一つ考えてみても
選手たちの心を視野に入れたサボートが
とても大切になるのではないでしょうか。
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